VARの導入によるプレーの公正性向上
ビデオ判定による明確な判定ができるようになったこと
VARの導入によって、明確な判定ができるようになったことは、サッカー界に大きな変化をもたらしました。
以前は、審判員の目の前で起こったプレーしか判定できなかったため、視野の狭さから正確な判定が下せなかったことが多々存在したのです
VAR導入以前では世界的にも
- W杯イングランド代表のノーゴール判定
- Jリーグ湘南対浦和でのノーゴール判定
など国際試合から国内リーグ戦まで話題になる誤審はありましたよね。
しかし、VARの導入により審判員が見逃したプレーも正確に判定できるようになり
この明確な判定ができるようになったことは
プレーの公正性を向上させることにもつながりました。
オフサイドの判定ではゴール後にVARチェックが行われるなど正確性が増したのです
その点ではVAR導入によってより最終ラインのプレー精度が求められるようにはなったのではないかと感じられますよね
誤審や不公正な判定が減少したこと
VARの導入により、誤審や不公正な判定が減少したとされています。
これは、選手やファンが不満を抱くことのない、より公正な試合運びが可能になったということを意味しています。
映像によるジャッジが行われてしまえば、それがより正確なジャッジであると納得はできてしまいそうですね。
とは言え
サッカーに100対0の反則はほぼ無いに等しいので、最終的なジャッジは機械ではなく人間が行うものになります。
主審の主観が多くの判定を左右する場面も未だとして多いのも事実でしょう。
これをフットボールの醍醐味とするか、それとも解決しようとするかでフットボールのあり方そのものが
変わっていきそうですよね。
VARが生み出した新たな議論と問題点
VARによる判定にも人間の判断が入るため、主観的な問題が残ることがあること
あくまでもVARは審判のサポートであり、どこまで行ってもサッカーをさばくのは人間であることは忘れてはいけない。
その最たる例として挙げたいのは
2020年ACLセミファイナルのヴィッセル神戸対蔚山
この試合でのVAR判定は世論をざわつかせたのではないだろうか
VARがあれば主審の判断次第では、ゴールに関与したとは世間一般が思わないところまで遡ることができるのがわかってしまった。
そこまで遡る必要性があるのか??
と今でも思える判定ではあるが、その理不尽さもまたサッカーであることを忘れてはいけない。
あくまでも裁くのは審判による主観が大きい。
おそらくだがベストなジャッジはVARが関与することなく全て正確にさばけることではあるが、
サッカーという競技の仕様上、それは難しいだろう。
VARの判定に対する評価が一般的な判定と異なることがあること
この項目については今まさにという感じではないでしょうか。
例に出すのは間違いなく
J1浦和レッズ対北海道コンサドーレ札幌です
取り上げたいシーンは後半の場面
浦和のFW興梠のシュートが、体を投げ出した札幌のMF青木の手に当たったとしてハンドの判定
そしてPKになったというもの
この判定を巡っては様々な部分が指摘されていますよね
この試合の解説を担当していた元日本代表DFの槙野選手と佐藤寿人選手はともに苦言を呈しており、これでハンドを取るのはかわいそうではないか?というスタンスであったのだろうと推測したいです
SNS上でも話題になっていて
- 「支え手に当たっていてもハンドなのか?」
- 「そもそも支え手という概念はない」
などと議論の的になっているが、議論にすべき点はこれが自然か不自然かという部分ではないだろうかと思うのです
個人的にはわざとボールに手を当てに行ってはいない点などからPKは厳しいという意見だが、VARチェックの末でPK判定となっている
おそらくだが私が思う基準と審判団の基準が違う点にあるのかなと感じました
もちろんルールに関しては審判団のほうが詳しいのは間違いないですし、今回さばいた審判よりも厳しい人を探すほうが難しいでしょう
VARの使い方に対する指摘と改善案
VARの使用頻度に対する疑問点があること
判定の対象となる場面が細分化されすぎていることがあるため、VARを使うべきかどうかが判断しにくいことがあります
- VARの使用によって、試合の流れが止まりすぎてしまい、試合の面白さが損なわれることがある。
- VARが使われなかった場面で誤審が生じた場合、VARの存在意義に対する疑問が浮かび上がることがある。
- VARの使用によって、選手たちが試合中にプレッシャーを感じることがあり、その結果、試合の質が低下することがある。
上記3点を個人的には気になるポイントです
とは言え、これらすべてに共通して言えるのは審判団のレベルが高ければ問題は発生しないんじゃないかと言うことでしょう。
ですがW杯準々決勝のアルゼンチン対オランダ戦終了後
神の子リオネル・メッシが主審のレベルに苦言を呈しています
世界トップクラスの審判でも完璧なジャッジは難しい様子
まだJリーグの場合は、そこに対してプレミアリーグの主審を招いて技術向上に励もうとするなど
審判のレベルアップにも目を向けているだけ希望はある気がしますね
VARの判定結果を観客に伝える方法に改善の余地があること
ふわっと考えただけでも改善点が出てきますよね。
- VAR判定の内容を観客に伝える方法が不十分であること:VARの判定結果が観客にどのように伝えられるかについて、現在の方法が適切であるか疑問視されています。
- 判定に時間がかかりすぎること:VARの判定に時間がかかりすぎると、観客が興味を失うことがあります。また、VARの判定によってプレーが長時間ストップすることで、試合の流れが損なわれることがあります。
おそらくまだまだあるのではないかなと感じます。
野球のようにとまではいきませんが、VAR発動後のジャッジの理由くらいは会場で話せるようにしても良いのではないかなと感じますね。
審判団と一般の観客だとみているポイント、どこを反則として見たのか
の共有くらいはできないものなのかなと。。
※おまけ※ジャッジリプレイでの発言が一部で話題に
2023年4月18日、DAZNで放送された「ジャッジリプレイ」
2022年は北海道コンサドーレ札幌がほぼ毎回のように取り上げられ、
「ジャッジリプレイってコンサドーレの応援番組だっけ?」
と錯覚してしまったお馴染みの番組ですね
この回では前述したハンドの点についても取り上げられました
その中でゲスト出演の坪井氏は
サポーターの熱量とジャッジの関係性について
発言したことでSNS上ではちょっとした話題に
食い違いによるもの
このプチ炎上は個人的には食い違いによるものが大きいのではないかなとも感じているのです
簡単に分けると
- サポーターの熱量がジャッジを変えることもあるからもっと応援していこう
- サポーター云々で変わる程度のジャッジって何?
という風に分類できるのではないかなと思うわけです
個人的な立ち位置としては後者にはなりますが、前者の言い分もごもっとも
ただし、この番組の論点はサポーター熱の話ではなく、どんなジャッジが妥当であったかを
聞きたい人が大半なのではないかなと考えるわけです(筆者も同じ)
そこに需要があるから
なぜ後者側の立場なのかと言うと、そこまでルールに精通はしていないからというのが
正しい答えになるかなと感じています。
ここで言う精通のレベルとはJFAで毎年公式HPであげられる
- 正式なルールブックの丸暗記レベル
- 上位リーグでの審判経験
この2つをしっかりと理解できている人と仮定します。
そうなるとサッカー好きの人口のうちで何%いるのかと考えたら
1%にも満たないのではないかなと思います。
過去には元スペイン代表のフェルナンド・トーレスもルールを完璧に把握しきれてはいませんでしたし
一般人にそこまでの知識を求めるのは酷
そこで審判団の判断とサッカー好きの間の齟齬を少しでも埋める役割を期待している
視聴者が多いのではないかなと感じられます
答えのない正解
今回の場合は両者ともに言っていることは間違いではないのでしょう
事実としてホームアドバンテージという言葉もあるくらいですし。。
サポーターの熱量で判定の裁量が変わる可能性はありますし
少なくとも影響度が0なんてことはないはず
それはわかる
分かるんだけどその意見は釈然としないし
あまり表に出してよいものではない気がするのです
あくまでも個人的な考えですが
「サポーターの反応で判定を変える程度の人間が1級審判員になれているわけがない」
という意見を出したいです
そうであってほしい!!
誰も発言に対して反論しなかったのに恐怖を感じましたが…
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